ブッシュメディスン・ドリーミング Bush Medicine Dreaming

グロリア・ペチャラ

1945年ごろ中央砂漠のAtnangkereで生まれ,当時オーストラリア政府が定めたユトーピアという居住区へ強制移動させられるまではアボリジニ古来の伝統的な暮らしをずっと続けていたといわれている。

アボリジニの女性画家の中ではキャリアが最も長く、中央砂漠の絵画によく見られる点描(ドット)をほとんど使わない、作者独自の手法で絵筆を見事に使い分ける図案、そして迷いのない筆捌き、微妙な色と色との重ね具合は、鑑賞者の誰もを魅了し今や世界中にファンを持つオーストラリアを代表するアーティストのひとりとなった。

1990年からは海外にも招聘されるようになり、これまでにもアイルランド・ロンドン・シンガポール・NY・インドでそれぞれ個展を開催し大きな人気をよんだ。2008年には大阪国立国際美術館で行われた過去最大規模のアボリジニアート展(エミリー・ウングワレー展)の開会式にオフィシャルゲストとしても招かれ初来日。メディアからもひときわ多くの注目を浴びた。

2022年 老衰のため永眠。

コレクション:
National Gallery of Australia, Canberra ACT
National Gallery of Victoria, Melbourne VIC
Queensland Art Gallery, Brisbane QLD
The Holmes à Court Collection, Perth WA