ウォーター・ドリーミング Water Dreaming

ロージー・ナンガラ Rosie Nangala Fleming 2008年 30cm x 64cm

オーストラリア中央砂漠、北西にあるアボリジニ居住区「ユウエンダムー」のさらに西側である作者の故郷は大変乾燥した地域で知られている。

 年間の降水量が200ミリにも満たない乾燥したオーストラリアの大地で暮らすアボリジニにとって水場のありかを知るということは、自分がどれだけそこで生き延びられるかということに直結する大事な情報であることは誰もが周知している。その水場は通常聖地として崇められ、アボリジニの人たちにとって何よりも精神的・肉体的な結びつきが強い場所となる。

作品に描かれている矢印ははるか太古に精霊が聖地から聖地を旅して出来上がった水場を求めるエミューたちの足跡を表し、そのエミューを自分達の祖先として崇めるアボリジニの人々は、大地への絶大なる感謝と敬意を表しそこで儀式を行う。こうやってアボリジニの人々は何万年もの間、大地と自分たちの関わりを常に確認しながら共生していったのである。

作者は70代になる居住区ではシニア的存在。明るくポップな色使いに人気が高く現在、ユゥエンダムゥコミュニティがいま、最もプロモーションを心がけている注目の女性画家だ。