ブッシュメディスン Bush Medecine

アビー・ロイ

1972年生まれ。作者の家族には国際的に活躍するキャサリン・ペチャラやグロリア・ペチャラがおり、幼少のころから絵画が身近に周りで描かれている環境にいたことから9歳になったころにはすでに自分も画家になりたいと希望していたという。今後、アボリジニアート界において大いに期待をされている人気女性画家だ。

これまでにグループ展・個展において国内はもとよりアメリカ・アイルランドなどへもそれぞれ出展されている。

年間を通して雨の最も少ないオーストラリアの中央砂漠。しかしながら、少量ながらも雨が降ったあとには様々な色とりどりの草花が一面に咲き乱れ、砂漠の大地を美しく彩る。アボリジニの人々は2000種類以上もあるというその草花の中から薬草となるものを的確に探し出し、あらゆる病もその薬草だけで見事に治したといわれている。

当時、西洋医学とは無縁だったアボリジナル社会では当然のことだったと言えるだろう。

作品はそんな大地の表情を独自のテクニックで表現したもので、これまで自然と一体になって広大なオーストラリア大陸とともに暮らしてきたアボリジニの人々は「大地(カントリー)は常に笑ったり、泣いたり、怒ったりして我々にたくさんのシグナルを与えてくれているのだ。我々大地と共に生きる人間はそれらを決して見逃してはならないのだ」と常に大地の声に忠実に誠実に耳を傾けている人々なのである。