ブッシュプラムドリーミング Bush Plum Dreaming
エイリーン・バード
2022年
60 x 60 cm
1980生まれの若手作家、絵画制作を始めてまだ日は浅いものの勢力的なプロモーションにより年々人気が高まっている。
アボリジニの人々にとって広大な大地はこの世に命を持つあらゆるものを生み出してくれた偉大なる母であり、また死後には自分たちの肉体と魂が再び戻っていくことから精神的な強いつながりを持つ特別な場所であると語られている。
世界で最も水の乏しい乾燥した大地だといわれるオーストラリアの中央砂漠。そこで採れる野生の果物(ブッシュプラム)をモチーフにしたこの作品は、はるか太古から大地とともに暮らしてきた先住民アボリジニの人々にとってとても重要な情報でもあり、それは許された者だけに公開されるものだという。
大地の隅々まで熟知している作者にとって、大地からもたされる「恵みの食べ物」をモチーフに描く作品はまさに作者が“母なる大地に抱かれている”感覚なのではないだろうか。