ブッシュ・メディスン Body Medecine

ジェニー・ペチャラ
Jeannie Petyarre

作者ジェニーペチャラは1956年に豪州中央砂漠のユトーピアというアボリジニ居住区で生まれ、彼女の家族にはすでに国内・海外で大きな注目を浴びている女性画家のグロリア・ペチャラやキャサリーン・ペチャラなどがいることから、幼少の頃から常に美術と触れ合う機会が多く絵画制作への関心も高かったと言われている。

作者がプロの画家として精力的に活動を始めたのは1980年後半頃であり、生まれ故郷ユトーピアの女性画家の中では比較的早い時期からアーティストとして様々なプロジェクトに参加をしている。独創的な画法と色彩には周りから多くの注目を瞬く間に集め、国内外の美術愛好者たちからの評価は非常に高い。

ブッシュメディスン ー5万年もの長い間、西洋医学とは一切無縁で暮らしてきたアボリジニの社会において、砂漠に生息する薬草の存在は不可欠であった。2000種類もあると言われている薬草からそれぞれの病に適したものを採集して処方してきた彼らにとって、薬草にまつわる様々な物語が語り伝えられてきたのであろう。下書きを一切行わず、独自の筆さばきで描く作品はまさに見事である。

アボリジニが生んだ天才画家・エミリーウングワレーの実の姪である作者は、2008年に東京国立新美術館で行われた展覧会の開会式へオフィシャルゲストとして招かれる予定であったが、出生記録がなかったことからパスポートが間に合わず来日を見送ることに。しかしながら、作者は飛行機が大の苦手であるためにこれまで乗ったことがなく、実は日本へ行けなくなってほっとしていたというエピソードがある。