ブッシュ・メディスン Body Medecine
ジェニー・ぺチャラ
Jeannie Petyarre
2012年
51x87cm
作者ジェニーは1956年に豪州中央砂漠のユトーピアというアボリジニ居住区で生まれ、彼女の家族にはすでに国内・海外で大きな注目を浴びている女性画家 、グロリア・ペチャラやキャサリーン・ペチャラなどがいることから幼少の頃より常に美術への興味は強かったと言われている。
ジェニーが画家として本格的に活動を始めたのは1980年後半頃。ユトーピアの女性画家の中では比較的早い時期からアーティストとして様々なアートプロジェクトに参加をしている。独創的な画法には周りから多くの注目を瞬く間に集め、美術愛好者たちからの評価は非常に高い。鮮やかな色合いで描かれたこの美しい作品は、遥か太古から伝承されてきたアボリジニ古来の病気治癒にまつわる薬草のストーリーだという。
アボリジニが生んだ天才画家・エミリーウングワレーの実の姪である彼女は2008年に国立新美術館で行われた展示会開会式へオフィシャルゲストとして招かれる予定であったが、出生記録がなかったことからパスポートが間に合わず来日を見送ることに。しかしながら、作者は飛行機にこれまで乗ったことがないため実は行けなくなってほっとしていたというエピソードがある。