ティンガリ Tingari

ロニー・チャンパチンパ

作者は1943年ごろオーストラリア・ノーザンテリトリー州の中央砂漠地帯にあるマッカイ湖の近くで生まれる。アボリジナルアートのムーブメントがスタートした1971年、作者はその第一世代目の画家として絵画制作を開始する。パワフルかつ、オリジナル性の高い図案が注目を集め、とりわけ重要な画家の一人として認識される。

この作品は作者の出身地であるキント-コミュニティで成人儀礼を通過した男たちがはるか昔に旅をしながら移動したその物語を表している。儀礼では通常歌や踊りが伴い、土地が常に豊かであることを願う。また旅の途中では様々な精霊たちに出会い、その土地で許された男たちだけが知ることが出来る世界存立の物語を聞かされるのだ。これを彼らは“ティンガリ”と呼ぶ。(通常、このティンガリに関する情報はアボリジニの人々以外のアウトサイダーには公表されることはない。)

作者はコミュニティ内では長老クラスのグループに属し、様々な“ドリーミング”(アボリジニ社会においての創世神話・記録・掟に値する重要な世界観。)を伝承するシニア的存在である。

コレクション:

  • Art Gallery of New South Wales
  • Art Gallery of South Australia, Adelaide
  • Art Gallery of Western Australia, Perth
  • Lowe Art Museum, University of Miami
  • Musee des Arts Africans et Oceaniens, Paris
  • National Gallery of Australia, Canberra
  • National Gallery of Victoria, Melbourne