ティンガリ Tingari

トーマス・チャパチャリ
Thomas Tjapaltjarri

この作品は、はるか太古にティンガリ(アボリジニの伝説にまつわる英雄たち)の男性によって、儀式の際に身体に描かれるデザインである。作者の故郷であるキリクラコミュニティ(オーストラリア西部)から北西へ、当時この男たちは聖地から聖地へと旅をしていたという。

神話時代には一団が秘密の洞窟でキャンプをしながらこれから執り行われる重要な儀礼について綿密な打ち合わせをし、その際にはボディペイントのデザインの深い意義も語り合った。

尚、作者トーマスは1984年まで白人社会と一切接触がなくそれまでは9人の兄弟たちとオーストラリア中央砂漠のブッシュの中で野生のものだけで暮らしていたところを政府の人間によって発見された。それによって国内・国外的にも「現存する最後の狩猟採集民」としてメディアに多く取り上げられた。

 

西洋美術から一番かけ離れた環境で育ったはずの作者が描くモダンな作品は多くのファンを唸らせる。