ボディペイント Body Paint
ウィンチャ・ナパチャリ
2006年
73 x 171 cm
アボリジニ著名画家であるショーティー・ルンガタ(1971年にアボリジナ・ムーブメントが起こったときの第一世代アーティスト)を実の父親に持つ作者は1945年生まれ。幼少時代、ヨーロッパからの入植者たちから逃れるため強制的に居住区から居住区へと徒歩で移動をさせられたという。
自らが女性の儀式を司るリーダー的存在であることから次世代へ部族間の“ドリーミング”を真剣に伝承をする重要な役どころを担ってもいる。その儀式において作者は太古からの創世神話を歌で学び、その歌を全て歌いこなすことで自分たちのカントリーがきちんと機能するのだと一晩中歌い続けるのである。
儀式では必ず天然のオーカーを用いて身体にペイントを描く。この作品はそのボディデザインを表し、これまで何千世代にもわたって変わることなく描かれ続けてきた部族の物語なのだろう。