この作品は作者の出身地であるキント-コミュニティの北西で食物採集の際に行われる女性の儀礼について描かれている。
水の乏しい、世界でももっとも乾燥しているとさえいわれるオーストラリアの中央砂漠で遥か太古から大地と共存して暮らしてきたアボリジニの人々は、そこを豊穣なる大地として深い敬意を払う。中には赤茶色の大地を指さしながら「ここは我々のスーパーマーケットだ」という者もいる。
図案に見られる楕円型のシンボルは食料を確保したときに持ち運ぶクーラモンと呼ばれる木製の皿で、その両脇に描かれる馬蹄形の’U字型‘は狩りに出掛けた女性たちを表す。
地図も標識も何もない砂漠でもアボリジニの女性たちはいつどこでどれだけ何が採集できるのかを見事に把握しているのは日々大地の表情を読み解く力を備えているからなのだろう。
