ティンガリ Tingari

ヤラヤラ・ギブス・チュンガライ

作者ヤラヤラは1925年にマクドナルド湖《豪州中央砂漠》の西部で生まれた。1960年代に家族とともに新しい居住区であるパパニアコミュニティへ移住。そこで1970頃絵画制作を本格的に開始する。

1971年、初めて西洋の画材を用いたオーストラリア中央砂漠でアボリジニアートが生まれた地であるパパニアで、作者は重要な第1世代目の画家の一人なのである。

居住区内ではアボリジニの成人儀礼を受けた者以外には一切公開しない(女性や子供もNG)秘密の儀式を司る役割を担い、部族の大切な掟などを若者に伝達する責任がある。

彼の主なストーリー(ドリーミング)は“ティンガリ・サイクル”といってアボリジニ社会においてその内容を公開できる男性だけに告知される「世界の創世神話」、それは大地との密接な関わりに基づく重要なもので残念ながらアウトサイダーたちにその内容を公表することは許されていない。

コレクション:
オーストラリア国立美術館
ビクトリア州立美術館
ニューサウスウエルス州立美術館
サウスオーストラリア州立美術館