マイ・カントリー My Country

ミニー・プーラ

2000年に初めて筆を握るまで「アート」という世界とはまるで無縁だった作者。当時すでに年齢は80歳を超えていたという。

ミニー・プーラの作品には今日のアボリジ二アートとして認められている点描や記号的な要素を排除していながらも「アボリジニの本質的なもの」を確実に表現しており、オーストラリア中央砂漠の芸術と国際的な現代アートとの間の完全な架け橋になっているといわれている。

斬新でダイナミック、そして迷いのない力強い筆づかいが特徴の作品には幅広い年齢層のファンがおり、オーストラリア国内だけに留まらず海外においてもメジャーな美術館に作品が所蔵されている。

この作品は、作者の故郷であるユトーピア(豪州中央砂漠・アリススプリングス北東240キロ)の大地のいたるところに生息するすべての物を表しているという。モノトーンでありながらも作者独自のアボリジニ世界観を見事に表す表現方法は自由で大胆、かつ美しく、そして新しい。

2006年3月、老衰のため永眠。

コレクション:
Art Gallery of NSW
Art Gallery of South Australia
National Gallery of Victoria
Queensland Art Gallery