ウォータードリーミング Water Dreaming

ロヴェーナ・ネルソン

狩猟採集民の家族のもとで育った作者は幼少期には定住をせずに居住区から居住区へと常に移動の生活をしていたという。それゆえ砂漠のどこへ行っても確実に‘水場のありか’だけは把握ができていた。それは祖母・母親からいかに自分がカントリーと共生して生きるかというアボリジニの人々とって不可欠な知恵と情報を伝授されていたからなのだ。

図案にある3つの同心円は最も水の乏しいと言われるオーストラリアの中央砂漠にある水のある場所を示す。水のありかを知るということがいかに砂漠で生き延びられるかとう命に直結する重要な物語なのである。