ブッシュヤムポテトドリーミング Bush Yam Potato Dreaming
シャキラ・パトリック
2019年
45 x 45 cm
作者はユトーピアの女性画家では1990年代後半から絵画制作に励んでいた期待の若手作家である。
細やかな点描は乾燥した砂漠地帯にようやく夏の雨が降ったあと、色とりどりの草花が咲き乱れそこにブッシュヤムポテト(注:乾燥したオーストラリアの中央砂漠でアボリジニたちの大切な食料源となるイモ科の植物で栄養価が高いもの)の種の部分を描いている。これは作者の描く作品で主題となることが多く、そのブッシュヤムポテトは自分の母親のカントリーに生息するものだという。
カラフルでユニークな図案が人気であり近年ではファン層も広がってきた。作者が絵画を描くということは大地と自分との関わりの表現であり、これははるか太古から伝承されてきた祖先からの大切なメッセージ。それを現在においても確実に守り続ける作者は絵を描くときには自分が重要な儀式を行っているのと同じなのだと誇らしげにいう。