Artist: ネヴィル・マッカーサー

Neville Mcarthur

  • マイ・カントリー

    マイ・カントリー

    1938年生まれ。オーストラリアの中央砂漠の北側に位置するドッカーリバー(男性の重要な儀式が行われる場所)で幼少時のほとんどを過ごしたという。

    伝統的な生活様式を重んじる狩猟採集民であった家族のもとで育ったこともあり、幼い頃は定住をせずに居住区から居住区へと常に移動の生活をしていた作者は、どこへ行っても確実に”水場のありか”だけは把握ができていた。それは祖父・父親から、いかに自分のカントリーと共生して生きるかという、アボリジニとって何よりも不可欠な知恵と情報を伝授されていたからなのだ。

    図案にあるたくさんのラインは自らが家族とともにその時に歩いた行程を表しているという。「マイ・カントリー 」とそう呼ぶ作者にとっての家は、壁のない扉のない家,大地そのものなのである。広大なオーストラリアの土地を隅々までくまなく熟知する作者ならではの生命の強さを感じる作品ではないだろうか。

  • ボディペイント

    ボディペイント

    70代後半の男性画家の作品である。

    力強いパワフルな力作は多くのファン層を魅了し、豪州国内で開催される展示会も数多い。

    作者が暮らすアボリジニの居住区は、辺境地域に位置していることから最寄りの街まで車で700キロ。

    そのため、ほとんど移動はせずに、作者は日々居住区内で家族と静かに暮らしているという。ただ、アートセンター(アボリジニの人々が自由に絵画を描く場)に一歩足を踏み入れるとまるで別人のようになり、すぐさま絵筆を握りしめてひたすら絵画制作に励むという。

    許された者だけに伝承されるアボリジニの奥深い哲学や、部族間での習わし・掟など自分たちの次の世代に確実に伝え続けていく。それは自分たちのカントリーをいつまでも守り続けていくという証でもあるのだ。