アーカイブ: アーティスト

  • チュンカイヤ・ナパチャリ

    作者は中央砂漠におけるアクリル絵の具での絵画制作活動において、いち早く絵筆を握った女性画家の一人である。

    高齢とは思えぬパワフルで力強い筆づかい、またそこに込められるエネルギー性の高さは誰もが圧倒され、オーストラリア国内の国立、州立美術館はもとより国外ではオランダ・パリの美術館に所蔵をされている実力派の作家だ。

    個展では過去3回、グループ展ではオーストラリア国内で計91回出展されているほど大きな注目を集めているほど。

  • ソニア・クララ

    現在最も注目を集めている女性画家の一人である作者の描くテーマはいろいろあるが中でも伝統的に行われる女性の儀礼に関するものが近年では多い。

    1990年代から絵画制作を始めたが2009年に初めて個展を開催するまではなかなか鑑賞者たちの目に留まることはなかった。

    自分が生まれ育った故郷をダイナミックに描くスタイルは多くのファンを魅了し2009年には個展と同時に西オーストラリア先住民芸術大賞において見事1位を獲得した。

    西洋美術から一番かけ離れた環境で暮らすはずの作者の先天的な美的センスには誰もが目を見張るのは当然のことであろう。

    今後の活躍がますます期待される注目の一人であることは間違いない。

  • ポーリー・ワトソン

    作者1930年代頃にブッシュで生まれたため誰も出生記録を取っていないことから正確な誕生日わからない。

    1987年ごろから(アボリジニ女性画家としてはかなり初期)本格的に画家として活動を始め、描くストーリーは父親から受け継いだ「故郷」につてのテーマが圧倒的に多い。

    流れるような動きのある彼女の作品には国内・国際を問わずファンやコレクターが多くこれまでにも数多くの展示会を開催し大きな反響を呼んだ。

    コレクション:
    オーストラリア国立美術館
    クイーンズランド・アートギャラリー
    ビクトリア州立美術館

  • ジョーシー・パトリック

    作者は1953年生まれ、ユトーピアの女性画家として1990年代後半から絵画制作に励んでいたという。アーティストとしてのキャリアは比較的長いほうである。

    細やかなドット手法が人気でありコレクターも世界各地に数多く存在する。

    作者が絵画を描くということは大地と自分が常に関わり合っていることを確認することの表現であり、これははるか太古から伝承されてきた祖先からのメッセージをいまだに大切に守り続けるための重要な儀式を行っているのと同じだと誇らしげにいう。

    コレクション:
    ビクトリア州立美術館

  • ジェニー・ぺチャラ

    作者ジェニーは1956年ごろに豪州中央砂漠のユトーピアというアボリジニ居住区で生まれ、彼女の家族にはすでに国内はもとより海外でも大きな注目を浴びている女性画家、グロリア・ペチャラやキャサリーン・ペチャラなどがいることから幼少の頃から常に美術への興味は強かったと言われている。

    ジェニーが画家として精力的に活動を始めたのは1980年後半頃であり独創的な色使いとその画法には周りから多くの注目を集めアートコレクターたちからの評価は非常に高い。

    2008年に日本で開催されたエミリー・ウングワレー展ではエミリーの実の姪として来日を依頼されたがパスポートの取得が間に合わず断念したというエピソードを持つ。しかしながら、作者は飛行機にこれまで乗ったことがなく行けなくなってほっとしていたというエピソードがある。

  • クラリス・モーガン

    クラリス・モーガンは幼い頃マウントリービック(アリススプリングスより西360キロ)へ移り住み現在に至る。

    画家としての経歴はまだ浅いが細かい点描を美しく描くテクニックにオーストラリア国内外から近年、大きな注目を集めている。

    クラリスは2012年、福島県いわき市より東関東大震災追悼式にアボリジニ代表として他4名とともに招かれ被災地・被災者の方々へ「大地の祈り・踊り」を披露して多くのメディアより注目を浴びた。

    今もなお、日本円の1000円札を記念にいつも自分のお財布の中に入れているほど大の日本ファンとなったようだ。

     

  • グレイシー・モートン

    アボリジニの人々にとって広大な大地は自らを生み出してくれた偉大なる母であり、また死後に自分の魂が再び戻っていく密接な関係を営む特別な場所であると語られている。

    世界で最も水の乏しい乾燥した大地だといわれるオーストラリアの中央砂漠ではるか太古から野生のものだけで暮らしてきた先住民アボリジニの人々が持つ知恵や情報は我々文明人からは到底計り知れないことばかりだ。

    大地の隅々まで熟知している作者にとって、それをモチーフに描く作品はまさに“母なる大地に抱かれている”感覚なのであろう。

    画家としてのキャリアも長く、国内外ともに人気のある作家である。

    現在は家族とともにアリススプリングスに在住。

  • ワララ・チャパルチャリ

    1984年まで白人社会と一切接触がなくそれまでは9人の兄弟たちとオーストラリア中央砂漠で狩猟採集生活、つまり野生のものだけで暮らし文明とは一切切り離されていたところを政府の人間によって発見された。それによって国内・国外的にも「現存する最後の狩猟採集民」としてメディアに多く取り上げられた。

    西洋美術と一番かけ離れた環境で育ったはずの作者が描くあまりにもモダンな作品は多くのファンを唸らせる。

  • ケイティ・ランブル

    作者は1960年代にユトーピアで生まれ、画家として制作をスタートさせたのは1996年に入ってからだといわれている。

  • リリー・ケリー

    作者は最も絵画制作暦が長い、儀式を司るシニア的存在である。

    広大なオーストラリアの大地と自分たちアボリジニは精神的にも肉体的にも密接なつながりがあると確信する作者は祖母の故郷に関するストーリーを自分の主題として描く。

    近年ではオークションにて高額で落札される人気ぶりで現在はアリススプリングスで家族とともに暮らしている。

     

     

  • メリー・ペチャラ

    作者は1980年代にオーストラリア中央砂漠、ユトーピアというアボリジニ居住区で生まれ、すでに国内はもとより海外でも大きな注目を浴びている女性画家、グロリア・ペチャラやキャサリーン・ペチャラなどが同じ居住区にいたことから幼少の頃より美術への興味は強かったと言われている。

    マリーが画家として精力的に活動を始めたのは2000年後半頃であり、ユトーピアの女性画家の中では比較的若手アーティストではあるが、様々なアートプロジェクトに積極的に参加をしている。

    独創的で繊細な筆技法画が人気を呼び、アートコレクターたちからの評価は非常に高い。

  • ミチェリ・ナパルラ

    ミチェリは1945年ごろオーストラリア中央砂漠ハースト・ブラフで生まれ、著名画家でもある彼女の母親、チュンカイヤ・ナパチャリより父親のドリーミング(アボリジニの世界観を表す言葉で、神話として現在も語られる。天地創造の起源、または精霊の行為やアボリジニ社会の規範などを意味するもの)を学ぶ。

    ポップで斬新な画風がまさに現代アートとして評価され、オーストラリア国内では近年北欧数専門の雑誌にもよく取り上げられている。

    近年は車椅子生活であるが絵画制作には俄然意欲を燃やしている。

  • ノエル・ロス・ナパチャリ

    1940年代にブッシュで生まれたため、誰も記録を取っておらず正確な誕生日がわからない。

    画家としての制作活動暦はまだ浅く、描くストーリーは父親から受け継いだ「故郷」につてのテーマを主なものとしている。

  • モリーン・ナンパジンパ

    作者は絵画制作暦が非常に長く、また著名な女性画家の一人として豪州国内で大きな注目を浴びている。

    1980年ごろからすでにキャンバスに絵画を描いていたといわれ、当初は男性画家が中心に制作を行っていたなか、彼女が女性独自のストーリーを描くよう周りに呼びかけたのを機に居住区内の女性画家の活動が盛んになったという。

    広大なオーストラリアの大地と自分たちアボリジニは精神的により大きなつながりがあると確信する作者は、自分の祖母の生まれ故郷(マイ・カントリー)を主なストーリーとして描いている。描くことによって自分と大地との密接な関わりを確認できるという。

    風の向きによって変わっていく砂漠の砂丘の微妙なる砂の色合い、形状などが作者独自の画法によってより一層美しく描かれている作品には多くの鑑賞者を魅了する。

    2011年には神戸で開催されたグループ展で初来日も果たし、生まれて初めてパスポートを手にした作者は26日間の日本滞在を大いに満喫していった。

    ジャッキー・チェンをこよなく愛する女性である。

  • リサ・ミルズ

    ユトーピアの女性画家では1990年代後半から絵画制作に励んでいた比較的若い作家である。

    細やかなドットを何層にも重ねる手法が人気であり近年ではコレクターも増えてきた。赤土の大地に様々な色を持つ植物がまるで絨毯の模様のようにあちらこちらに点在する光景は見事である。

    絵画を描くということは大地と自分との関わりの表現であり、これははるか太古から伝承されてきた祖先からのメッセージをいまも大切に守り続ける重要な儀式を行っているのと同じだ、と誇らしげにいう。